ロイヤー加納の住んでよいとこブリスベン!?
- オリンピックを見ながら [2008/9/07]

第25回
オリンピックを見ながら
文=加納寛之
プロフィル
かのうひろゆき●ブリスベン歴5年半。日・米・豪3カ国の弁護士。NY留学中の2001年に9・11テロを体験後、ブリスベンの青空に心を癒され永住を決意。モットーは仕事も遊びも全力投球 ! 週末は妻、娘(3歳)と一緒に愛犬モモの散歩でリフレッシュ。犬連れのアジア人家族を見かけたらそれが僕たちかも ?
今年の冬は、朝晩の冷え込みが激しいブリスベンですが、皆さんお元気でしょうか。私は毎朝6時に起き、モモと一緒に家の近くのクリケット・グランドでジョギングをしています。日の出前後の一番寒い時間に外に出るのは辛いと思う時もありますが、散歩とジョギングを楽しみにして、毎朝私が起きてくると小躍りして喜ぶモモを見ると、眠気も寒さもどこか行ってしまいますし、朝日が昇るのを見ながら走るのは気持ちのいいものです。
さて、8月中、北京オリンピックが開幕しました。ブリスベンからもたくさんの選手が北京で活躍しているようです。そんな話を聞いてふと、数年前までの夢を思い出しました。
3年前まで、私はクイーンズランド大学のバドミントン・クラブに所属し、週に4日はラケットを握っていました。そのころちょうど、北京オリンピックに出場するだろう、と注目されていた州代表のバドミントン選手と練習試合やトレーニングで一緒になることがありました。若くしなやかな動きはとても魅力的でした。でも私もかつてそんな時代があったのです。そして私は、彼に勝つことを目標に、密かに自主トレーニングを始めたのです。
中学から大学まで現役時代は毎日練習をし、自宅に戻った後、さらに夜中に毎日10キロ走っていた私。体力には自信がありました。経験と技術もきっと負けていません。
待ちに待った試合の日、私は彼を相手に優勢の試合運び。とても調子が良かったので、これはもしかしたら ? という期待も膨らんできました。しかし、ジャンプして左足1本で着地した瞬間、左膝が曲がってはいけない方向に曲がり、目の前が真っ白になるような痛みを感じました。一瞬の出来事でした。結果は左膝の前十字靭帯断裂、試合はもちろんそこで終わり、私のバドミントン人生も終わりました。実は試合の数日後、靭帯再建手術を行い、現役復帰を目指してリハビリを数カ月続けたのですが、当時38歳という年齢もあり、結局バドミントンは諦めたのです。
今では、モモと一緒に毎朝ジョギングして軽く汗を流す程度ですが、時々、ああ、あの時、彼に勝ち、その後も順調にトレーニングを続けていたならどうなっていただろう、と思うことがあります。でも、夢は夢のまま終わるから良いのかもしれません。
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