何でも相談
- この1年ほど生理が不順で、この5カ月のあいだ生理がありません。 [2008/8/27]

Q:
44歳の2児の母親ですが、この1年ほど生理が不順で、この5カ月のあいだ生理がありません。妊娠はしていません。時々、急に顔が熱くなったり汗が出たりもします。もう更年期の症状がでているのでしょうか ?(44歳女性=主婦)
A:閉経が40歳以下で起これば早発閉経(Premature menopuase)、 40〜45歳で起こった場合は早期閉経(Early menopause)と言います。早発閉経は女性人口の1%、早期閉経は5〜10%に起こります。
女性ホルモンの低下によって骨粗鬆症が起こりやすくなり、動脈硬化からくる虚血性心疾患なども起こりやすくなります。
原因
多くのケース(約60%)は原因が分かりません。両側の卵巣を摘出すれば閉経が起こります。卵巣嚢胞の摘出などで卵巣の手術を繰り返していたり、卵巣に起こる子宮内膜症などでも卵巣の機能が低下し、閉経が起こりやすくなります。抗癌剤で治療をした場合、特に投与量が多かったり、年齢が35歳以上だった場合にやはり閉経が起こる可能性は高まります。放射線治療でも放射量が高ければ閉経が起こりやすくなります。
自己免疫疾患、特に甲状腺の自己免疫疾患も早発閉経と関連があります。また、遺伝的要素が関連することもあります。親が早期閉経の場合、その子どもも同じ経歴をたどる可能性は普通の人より数倍高まります。
症状
早発・早期閉経は通常50歳前後で起こるはずの閉経が早く来ることです。無月経が4カ月以上続いたり、生理の頻度が減ったり、生理が軽くなったり、あるいはその逆に生理がもっと頻繁に起こったり、出血量が増えたりすることもあります。顔のほてり、発汗、動悸などの更年期に伴う症状はあまり起こりません。
診断
無月経が4カ月以上続き、卵胞刺激ホルモン(Follicle stimulating hormone, FSH) が2度にわたって上昇していればほぼ確実に早発・早期閉経です。血中のエストラジオール(Oestradiol)のレベルも下がっています。もし月経がまだある場合は生理が起こって2〜4日目にFSHとOestradiolのレベルを測ります。
腹部超音波検査をして子宮から外への通過傷害が起こり子宮に血液が溜まっていないか、あるいは卵巣の大きさや卵巣の中に卵胞が見られるかなどを調べておきます。
治療
骨粗鬆症のリスクを低めるためにホルモン補充療法(Hormone replacement therapy, HRT)が必要です。
この治療は通常の閉経年齢(50歳前後)まで継続することが薦められています。早発閉経の場合、卵巣に卵胞が残っていて自然排卵することもあります。ですからたとえ低くても妊娠する可能性があります。もし妊娠を希望していない場合はHRTの代わりに避妊用ピルを使用します。ただし、このようなホルモンの治療は乳癌や子宮癌の既往歴を持っている人には薦められません。

鳥居 泰宏(とりい やすひろ) ノースブリッジ・ファミリー・クリニック
メルボルン大学医学部卒。日本人在住者の多いシドニー北部ノースブリッジで一般開業医を始めて19年。穏やかな語り口が印象的な優しい先生として知られる
|
その他の注目記事: |




















































