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- 子宮筋腫があると言われました [2008/3/17]

Q: 年々生理痛がひどくなり、生理も重くなってきています。超音波検査をしたら子宮筋腫があると言われました。産婦人科医は子宮を摘出した方がいいと言っています。ほかに治療法はあるのでしょうか。(42歳女性=主婦)

鳥居 泰宏(とりい やすひろ) ノースブリッジ・ファミリー・クリニック
メルボルン大学医学部卒。日本人在住者の多いシドニー北部ノースブリッジで一般開業医を始めて19年。穏やかな語り口が印象的な優しい先生として知られる
A: 子宮筋腫とは子宮壁にできる筋肉、繊維質の腫瘍です。腫瘍と言ってもガンではありません。
子宮筋腫の症状
まったく症状がない場合もあれば、さまざまな症状が起こることもあります。筋腫の大きさや子宮壁の中の位置によって症状も変わってきます。子宮筋腫には、次のような症状が含まれます。
* 月経過多 * 頻尿 * 便秘
* 痛み(生理痛) * 不妊症
治療
症状が起きていない筋腫は、一般的に言って治療をする必要はありません。1〜2年に1度、超音波も含めての経過観察ですみます。月経過多、痛み、圧迫から来る症状(頻尿や便秘)、それに不妊症があれば治療が必要です。
最近までは治療法は外科治療しかありませんでした。子宮摘出(Hysterectomy)か、妊娠を希望している人は筋腫摘出(Myomectomy)かのどちらかでした。しかし、これからは外科治療の方法も新しいものがあり、内科的な方法も将来出現するかもしれません。
外科治療:将来の妊娠の可能性があるかないかによって根本的には子宮摘出か筋腫摘出かの選択となりますが、それぞれに新しい方法が開発されてきています。
子宮摘出は以前は開腹手術(Open hysterectomy)か膣式子宮摘出(Vaginal hysterectomy)のどちらかの方法でしたが、最近では腹腔式子宮摘出(Laparoscopic hysterectomy)も条件がそろえば可能です。この方法でしたら傷口も小さく、術後の回復も早くなります。
筋腫摘出に関しても以前は開腹手術でする方法だけでしたが、最近では腹腔式にすることもできます。これは子宮の外壁にある有茎筋腫や漿膜下筋腫に適しています。また、子宮の内壁に近い粘膜下筋腫の場合は子宮鏡を使って子宮の内面から削り取る方法もあります。
このいずれの新しい方法も筋腫があまり大きいと困難になります。この場合、内科治療と混合し、GnRH agonist という薬であらかじめ筋腫を縮めておいてから手術をするという手段も使われています。
子宮動脈栓塞方:子宮に血液を供給している子宮動脈をブロックする方法ですが、まだ発展の段階にあります。特に月経過多が主な症状の場合には、月経の出血量を抑えるのに適しているかもしれません。今のところ、治療後の再発率は高いようです。
内科治療:GnRH agonist という薬は、 FSH とLHという脳下垂体から分泌されて子宮を刺激するホルモンを抑える効果があります。それによって子宮の働きが止まり、人工的に閉経を起こします。この薬を使っている期間は筋腫は縮小しますが、薬を止めるとまた筋腫は大きくなり、症状も再発します。また、更年期の症状を起こし、6カ月以上使用していると骨粗鬆症が起こる危険もあります。
現在では手術前に筋腫を縮め、手術中の出血を少なくしたり手術を技術的に容易にするための短期間の使用が認められています。将来、このほかにも筋腫を縮小させる薬が開発されるかもしれません。
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