医療 何でも相談
- クラウンについて教えてください。 [2008/6/02]

歯
DENTAL
Q:
歯の神経を抜く治療がやっと終わったのですが、この後、土台を作ってクラウンを被せると言われました。クラウンを被せずに詰めた方が早いと思うのですが、クラウンは絶対必要なのでしょうか? クラウンについて教えてください。
(36歳女性=会社員)

A:
歯に亀裂が入ったり、虫歯が大きくなって歯の大部分を損失してしまったり、歯に神経の治療が行われたりした場合には、歯の表面にクラウン(歯冠)を被せ、それ以上の損傷を防ぐ治療をします。
ものを噛む時、歯には何十キロという圧力がかかります。その力は、自分の体重とほぼ同じとも言われています。歯を詰めるのか、被せるのかは、その歯にどれだけの負担がかかり、それに対してどれだけの耐久性が残されているかにかかってきます。医師は歯の失われてしまった部分と、残された健全な部分から強度を計算し、クラウンが必要かどうかを判断することになります。しかしクラウンにはこのほかにもう1つ、美しい外観を復元するという役目もあります。
クラウンを被せる場合、まずその歯の表面を1〜2ミリくらい削ることになります。その後に歯型を取り、そこからクラウンが製作され、セメントで装着されます。クラウンにはさまざまな種類があります。金属を使用したメタル・クラウンは日本では一般的に銀歯、金歯と呼ばれているようです。
オーストラリアではPFMクラウン(金属焼付けポーセリン・クラウン)が最も一般的です。これは合金クラウンの上に歯と同色のポーセリン(陶材)を接合したものです。耐久性に優れている上、見た目がとても美しく変色しないので、どの場所にも使用することが可能です。しかし金属をベースとしているため、歯肉の色が黒ずむことがあります。また最近では、オール・セラミック・クラウン、ハイブリッド・クラウンなどのように、金属が全く使用されず、自然な色合いが出せるクラウンも使用されるようになってきています。
オール・セラミック・クラウンとは、クラウン全体がセラミック(陶材)でできています。見た目がとても美しく、ほとんど変色しません。また、金属を使用しないので、歯茎の変色なども起こりません。ただ、比較的割れやすい、自分の歯よりも硬いために噛み合わせによってはほかの歯を痛める可能性があるなどの欠点も挙げられます。
ハイブリッド・クラウンは、セラミックとレジン(合成樹脂)を混合したものです。やはり見た目はとても美しいのですが、オール・セラミック・クラウンの色調には劣り、時間が経つと変色します。しかし、金属を使用していないことから、歯肉の変色は起こりません。噛み合わせでほかの歯を痛めることはなく、オール・セラミックよりも割れにくいので、オール・セラミックでは無理な場所にも使用できます。それでもやはり割れることはあるので、場合によっては避けなければならないこともあります。

イアン・マラトス
Dr. イアン・マラトス歯科医院(メルボルン)
歯科医歴23年。多数の日本人患者の診察・治療経験を持つ。1年間の日本滞在経験もあり、日本語が堪能。日本の歯科事情はもちろんのこと、日本人社会のシステム、日本文化にも深い理解がある
|
その他の注目記事: |


















































