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- 腹部超音波検査で胆石があると指摘されました [2008/2/07]

Q: 健康診断をした時、腹部超音波検査で胆石があると指摘されました。思い当たる症状はありません。今後どうしたらいいのでしょうか。(45歳女性=主婦)
鳥居 泰宏(とりい やすひろ) ノースブリッジ・ファミリー・クリニック
メルボルン大学医学部卒。日本人在住者の多いシドニー北部ノースブリッジで一般開業医を始めて19年。穏やかな語り口が印象的な優しい先生として知られる
A: 胆石はオーストラリアの人口の約11%に発症しているといわれています。男性対女性の全発生率は1:2です。胆石があっても無症状のままであることはよくあります。人種によって特に発生率の高いのはメキシカン−アメリカンの女性(44%)で、アメリカのピマインディアンに至っては90%の女性(65歳以上)が胆石を持っています。
胆石になりやすい危険因子
*肥満体
*過去に妊娠したことがある
*急激な体重の減少
*回腸切除
*嚢胞性線維症(Cystic fibrosis)
*薬品(例えば避妊ピル)の常用
症状
ほとんどの痛みは胆石が胆嚢管に入って詰まってしまった時に起こります。右上腹部に突然、激しい痛みが不定期に挿間的に起こります。脂っこい食事を取った数時間後に起こることがよくあり、発汗や嘔吐を伴うこともあります。もし24時間以上続いた場合は胆嚢炎が起こっている可能性が高く、胆嚢摘出が至急必要となります。また総胆管に石が詰まると胆汁が蓄積し、黄疸も出ます。
検査・診断
腹部超音波検査(Abdominal ultrasound)が一番簡単で正確な検査です。もし、典型的な胆石の痛みがあっても超音波検査で石が見つからない場合は肝臓/胆嚢の放射性核種スキャン(Radionuclide scan)をします。もし手術をする時点で黄疸がある場合は、内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP, endoscopic retrograde cholangiopancrea-tography)という検査をして総胆管に石が落ちているかを確認します。この検査は内視鏡を十二指腸まで入れ、胆道が十二指腸に通じている出口から造影剤を入れて、石の大きさや位置を確認する検査です。また、石があればこの器具を通して胆道の中から石をつかみ取ることもできます。
治療
もし胆石があることが分かっていて、しかも典型的な痛みを経験している場合は胆嚢摘出が必要です。これは、できれば胆嚢炎が起こり胆嚢の周りに癒着が起こってしまわない時期に、早めに処置をすることが薦められます。最近ではほとんどが腹腔鏡を通して治療を行う方法です。腹腔鏡式手術(Laparoscopic cholecystectomy)から開腹手術に移るケースは5%以下です。以前に胆嚢炎を起こしていて癒着などにより技術的に困難な場合にこのような経過をたどることがあります。
無症状の場合
ほかの理由で超音波検査をして胆石が見つかり、詳しく問診しても胆石の痛みを経験したことがない場合は、一部の例外を除いて治療はしません。
この例外とは:
*直径2.5センチ以上の石−胆嚢炎を起こすリスクが高い。
*直径5ミリ以下の石−総胆管に落ちて黄疸を起こすリスクがある。
*糖尿病−患っている人は胆石による合併症を起こすリスクが高い。
*胆嚢壁の石灰化−この変化があれば胆嚢癌のリスクが高まる。
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