新総領事インタビュー
- 長谷川晋 在メルボルン日本国総領事に聞く [2008/3/26]

「開かれた総領事館」を目指す
インタビュー=日豪プレス編集部
長谷川晋・新総領事が2008年1月24日に着任した。着任早々、通常業務のほか、各種行事、イベントなどへの出席で忙しく過ごす新総領事を2月14日に訪問。歴史あるオーストリアのウィーンからメルボルンに赴任した新総領事に、メルボルンの印象や今後の抱負などについて聞いた。
−−着任して、メルボルンの街や人にどんな印象を持っていますか?
これまでオーストリアのウィーンに2年4カ月滞在していましたが、ウィーンは、古くて歴史があり、わりと年配の方が多く、落ち着いた街という印象があります。メルボルンは今が夏で、まだ街中しか知らないですが、若い人が多く、賑やかで活気がある印象を受けましたね。ウィーンもですが、こちらはヨーロッパ系だけでなくアジア系の人たちも多く、そういった点でも違いを感じますね。
−−当地で業務をこなす中で、これまでとは異なる部分はありますか?
総領事館勤務は今回が初めてになります。これまでの大使館任務では主として政務・外交といった分野を担当していたので、政府との付き合い、交渉が重要な仕事でした。総領事館の役割の中では「日本人の保護」が、最も重要な任務であると考えています。
こちらに着任して、これまでに日本関連のセミナーや日本語関連のイベントなど、いろいろな行事や催しに出席しました。メルボルンは日本関連の行事や催しが多いですね。多方面でさまざまなイベントがあるということは、日豪の交流が進んでいるということの裏付けではないでしょうか。
−−普段の生活の中で、メルボルンあるいはオーストラリアの“ここが素敵だ”、と思う点などありますか?
滞在して3週間ほどしか経っていないので、まだ判断し難いですが、こちらの人たちは明るくて、オープンな感じがしますね。先日、理髪店に行った際も「午前中はいかがお過ごしでしたか ? 素敵なお時間を過ごされましたか ? 」と尋ねられたのが印象深かったですね。これまで赴任した国々の店でも挨拶はありましたが、このような挨拶を受けるということはなかったと思います。
−−赴任中してみたいこと、楽しみにしていることはありますか?
豪州は動物を含め、自然環境が豊かな場所なので、オフにはそれらを見てみたいです。それと、機会があればF1グランプリなどのスポーツ・イベントも観戦したいです。
また、10年くらい前から茶道を始めておりまして、個人的に楽しむだけでなく、現地の方々にお茶のおもてなしができる機会を楽しみにしています。茶道には日本の文化、美意識などが反映されており、イギリスのティー・パーティーとはまた趣が違います。茶道を通してより日本を理解してもらえると嬉しいですね。公邸でのワーキング・ランチやディナーの食事が終わった後で、楽しんでいただく機会を設けられれば、と考えています。
−−近年の日豪2国間の関係を踏まえた上で、今後の抱負についてお聞かせください。
近年、日本と豪州の関係は政治、安全保障面でのつながりが深くなっています。また、経済関係は従来から極めて重要な関係を保っています。VIC州にとって日本は鉱物、エネルギー資源、農産品の重要な供給先となっていますし、日本としてもそれらは欠かせません。そういう点を踏まえて、日系企業への支援、連携を図って経済関係の向上に力を入れていきたいと考えています。
地方自治体の交流も活発です。VIC州と愛知県とは姉妹提携を結んでいますし、メルボルン市は大阪市と姉妹都市(今年は姉妹提携の30周年)であります。先日、ブランビー州首相が愛知県を訪問していますし、先日までは愛知県議会の方々がこちらに来ていました。週末には大阪トワイライト・フェスティバルも開催されますね。こういった自治体同士の交流にも積極的に支援をしていきたいと考えています。
グローバル化の時代にあって、永住者はもちろん、ビジネスで滞在されている方、留学生や旅行者、修学旅行で来られる学生など、当地でもいろいろな人がさまざまな活動をし、交流を図っています。総領事館だけでできることは限られているので、外交官だけの狭い範囲で外交をするのではなく、現地の日本人の方々、日本企業、地方自治体、関連の協会・団体などとの連携、協力を図り、いわば“オール・ジャパン”で日本と豪州、VIC州との交流を全体としていかに拡大し、深めていくか、ということが重要になると思っています。そのためにも現地邦人の方々はもちろん、地元のオーストラリア人にもできるだけ多く接していきたいと考えています。その中で総領事館が協力できることもあれば、逆にご支援をいただくこともあるかと思います。さまざまな活動や交流をいかに有機的に結びつけていくか、ということを念頭に置きながら「開かれた総領事館」として、いろいろな交流をサポートしていきたいと考えています。
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