出版記念インタビュー
- 『自分がいなくてもまわるチームをつくろう !』 [2008/2/07]

著者・山口正人さんに聞く
ビザ・人材・留学コンサルタント会社、日本ブレーン・センター・オーストラリア(NBCA)の山口正人社長が発行するビジネス書の出版を記念した、山口氏本人による講演会兼サイン会が2月7日、シドニーの紀伊國屋書店で開催される。1月14日の発売以来、日本での売れ行きが好調という同書について、山口氏に話を伺った。
日本での売れ行きが好調のようですが、その要因はなんだとお考えですか ?
年明けの1月14日から書店に並んだのですが、お陰様で売れ行きが好調のようで、出版社から増刷を発注したという連絡を受けました。やはり今、この「マネージメント・バイ・アブセンス」、日本語で言うと「不在による経営」というテーマが、多くの人にとって興味のあるものなんだなと改めて感じています。
内容を簡単に言うと、人がいなくても組織が回るような仕事の組み立て方や組織の作り方をこれからやっていきましょうということ。内容がどうしても重たいので、できるだけ分かりやすく書いたつもりです。また、理論上の話を学者が書くビジネス書ではなく、自分の経験を生かして実用的な工夫をたくさん盛り込みました。そのことも、売れ行きにつながっている原因かもしれません。
そもそもどうしてこの本を作ろうと考えたのでしょうか ?
米国で売れている『社員をサーフィンに行かせよう』という本に感銘を受けたのがきっかけです。この本はアウトドア・ウエア・メーカーのパタゴニアの社長、イヴォン・シュイナード氏によるものですが、彼がこの本の中で「不在による経営」について書いたことで、経営学上の言葉として広く知られるようになったのです。彼は、「サーフィンは波がある時にしか楽しめないので、良い波がある時にはサーファーは職場にいる必要はありませんよ」と言っている。これを実現するためには、会社の価値観・カルチャーが変わることが大切ですし、いない人間をバック・アップする体制作りも必要。同じ価値観を共有する社員同士がお互いに相互補完することがとても重要になってくるのです。
当時の私はシドニー本社以外にカナダのバンクーバー、パース、ニュージーランドのオークランド、東京にオフィスを持っており、1年のうち4、5カ月はシドニーにいない生活でした。しかも携帯電話の別会社を興したり、ほかの人材会社の役員をしたりしていたので、本当に時間がなかった。それで「不在による経営」の重要性がとてもよく理解できたのです。私自身も10年にわたってそんな忙しい状況の中で会社を経営するためにさまざまな工夫をしていましたので、自分の経験を元にした実用的な工夫を紹介しようと思ったのです。

このテーマが注目されるようになったのはなぜですか?
日本では在宅勤務という仕事のスタイルが注目され始めています。これは安倍首相の時から日本政府が奨励していることです。通勤地獄から解放され往復の通勤時間もセーブできる、ラッシュ時の交通渋滞も減る、会社側もオフィスのさまざまな経費が削減できるなどメリットがたくさんある。家族との時間をより多く持ちたいとか、仕事をしながら両親の面倒をみたいなど、在宅勤務でしか仕事を続けられないという人も多くいますし、労働人口も減っている。良い社員を確保するのが会社にとって難しくなってきているという事情もある。そのため在宅勤務が注目されているのです。そしてこの在宅勤務の普及には不在による経営の考え方が不可欠。携帯電話やインターネット、スカイプなど通信機器の飛躍的な発達のおかげで、今や社員は会社で勤務する必要はなくなったのです。
ご自身が経営する会社でも、本を象徴するようなエピソードはありますか ?
当社の社員は10人ですが、そのうち2人は在宅勤務です。彼らは会社にいるのと同様の働きを自宅でこなしてくれています。PCさえあればスカイプなどのIP電話を使って顔を見ながら仕事ができるし会議もできる。さらには携帯でスカイプを使って会議ができてしまう。今や世界中どこにいても手軽に簡単に仕事ができてしまいます。
出版記念の講演会についてご紹介ください
「不在による経営」を実現するための具体的で分かりやすいポイントを説明するとともに、苦労した執筆秘話もご紹介します。経営者や社長の方はもちろん、グループをまとめるチーム・リーダーなどの管理職の方、20代から30代の若い方にもためになる本ですので、皆さん奮ってお越しください。

■『自分がいなくてもまわるチームをつくろう ! 』出版記念講演会&サイン会
日時:2月7日5:30PM〜
会場:シドニー紀伊國屋書店イベント・コーナー
定員:30人(要予約)
申し込みTel: (02)9222-9388
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