
【新刊紹介】
シドニー子育て記
シュタイナー教育との出会い
雁屋哲・著/遊幻社(1,600円)
グルメ漫画『美味しんぼ』原作者・雁屋哲氏が渾身の教育論を展開する子育てエッセイ。今から20年前、幼い4人の子どもを連れて横浜からオーストラリアのシドニーに家族移住を断行した一番の理由は、「受験偏重、詰め込み主義の日本の教育制度の中で自分の子どもを育てたくなかったから」。そのシドニーで出会ったのが、オーストリアの思想家ルドルフ・シュタイナー(1861〜1925年)の理念に基づくシュタイナー教育を取り入れたグレネオンという学校だった。
本書では、音楽、絵画、演劇、踊りなどを大事にし、子どもの心を豊かにすることに重点を置きながら、子どもの個性を育成するグレネオンの教育が、同氏の4人の子どもたちの体験を通して紹介されている。本書での雁屋氏の、「結果として、子どもたちは全員、素直で、まっすぐで、心豊かで、誰に対してもやさしく、愛情深く、美しいものを大事にして、虚栄や見栄に心を奪われない、正直でつつましい人間に育ってくれた。これこそ、私が育てたいと思った人間の姿だ」という言葉が印象的。真の子育てとは何か、を問う好著。
紀伊國屋書店シドニー店の店頭またはウェブサイトから購入可。
■紀伊國屋書店ウェブサイト
Web: bookweb.kinokuniya.co.jp/indexohb.cgi?AREA=06


















