ファイナンシャル・アプローチ
- 売却時の課税の対策 [2008/7/26]
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藤本崇のファイナンシャル・アプローチ
第5回 売却時の課税の対策
投資から得る収益は、通常の所得に合算されて課税所得となりますが、投資先から支払われる所得のタイプによってその課税対象額は異なります。
例えば運用先の不動産投資信託内で発生した賃貸収入などが投資家へ分配金として支払われる際、建物や設備などの減価償却費などが税務計算上考慮され、実際に受領する分配金に対して税金の繰り延べ対象額が多く含まれる場合があります。税引き前の利率は、同じ定期預金などからの利子所得と比較すると、受領した年度の税引後の所得利回りにおいて前者の方が高くなります。この繰り延べとなった金額は、投資時点の投資額から差し引かれ最終的な売却額との差がキャピタルゲイン課税の対象となりますが、1年以上保有していた場合、50%へ減額されます。
受領した分配金の課税対象額に対して繰り延べ対象となる割合は、それぞれの運用先と年度によって異なります。例として、ここでは分かりやすく100%が繰り延べ対象となるケースを挙げてみます。
仮に投資額を1万ドルとしてそれぞれ利子所得と分配金の利回りを8%、5年間運用後に1万ドルで売却したとします。また、投資時点と売却時点の価格が同じで、その際の所得税率が40%と仮定します。これをふまえて、下記の表をご覧ください。
当条件で税金の繰り延べ対象がある所得は、税引前年利回りが同じ利息所得と比べて税引き後の利回りは高くなります。
特に所得税率が高いケースでは繰り延べ効果が高くなり、例えば退職やそのほかの事情で所得が低くなった際に、複数年に跨いで分割売却するなどの方法により税務対策を取ることも可能です。
同タイプの運用は一般的には中長期で運用し最終的には売却額が上昇することを期待しますが、売却額の増減で最終的な利回りは大きく変動する可能性がある点を考慮する必要があります。
| 利子所得 | 不動産投資信託等からの分配金 | |||
| 投資額 | $1万 | $1万 | ||
| 年間投資利回り | 8% | 8% | ||
| 受領所得 | $800 | $800 | ||
| 内課税繰り延べ所得割合 | 0% | 100% | ||
| 課税対象所得 | $800 | $0 | ||
| 課税額 | $320 ($800×40%) | $0 | ||
| 税引後所得 | $480 | $800 | ||
| 税引後所得5年間 | $2,400 | $2,800 | $4,000 | |
| 売却時課税対象額 | $0 | $2,000 ($4,000×50%) | ||
| 売却時課税額 | $0 | $800 ($2,000×40%) | ||
| 5年間の税引後所得 | $2,400 | $3,200 | ||
当内容は、一般的な情報提供となっており、特定の状況に基づいた投資アドバイスを予定しているものではありません。内容は、最大限の注意が払われていますが、正確性や完全性については保障の限りではありません。プロフェッショナル・インベストメント・サービス社は、これらの情報や状況に対しての責任は取りかねます。
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藤本崇 (Authorised Representative of Professional Investment Services) Professional Investment Services Pty Ltd A.B.N. 11 074 608 558 Australian Financial Services Licence No: 234951
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