投資ファンドで始めるオーストラリア財テク入門
- その2 投資のイロハを知りたい [2008/1/11]
家を持ちたい、車を買いたい、豊かなリタイア生活を送りたい…。夢に向かって仕事を頑張ってはいるけれど、現実は厳しくなる一方。そこで、オーストラリアでお金をうまくやりくりするために、投資ファンドのメリット・デメリットを検証。賢く利用して、財テク生活の第1歩を踏み出してみては ?
解説=宇都重信(Uto Insurance & Financial Services)
その2 投資のイロハを知りたい
■投資知識の吸収はどん欲に
投資を始めるにあたり、まずは投資について知識を深めることは重要なことです。投資の勉強もせずにいきなり自分で銘柄を選んで株式投資を始めたり、良さそうな宣伝文句だけを頼りに闇雲に投資を始めたりすることは、運転免許を取ったばかりのペーパー・ドライバーがF1レースにいきなり出場するようなものです。投資に興味を抱いたなら、少しでも多くの教本を読み、投資やお金についての知識をできるだけ深める努力をしましょう。
■投資の基本は「ローリスク・ローリターン」「ハイリスク・ハイリターン」
■投資は大きく4つの運用先に分かれます。
●キャッシュ 銀行運用など
●債権 政府の国債や公社債への運用
●不動産 一般住宅から商業ビル、オフィス・ビルなどの運用
●株 国内株、外国株
上記の運用先にはそれぞれの特徴があります。キャッシュと債権は、利息配当のみの低い運用率ですが、元金が保証されています。しかし、長期においてはインフレのため、元本の価値が低下するリスクがあります。物価の上昇は同時に貨幣価値の低下を意味するからです。例えば、10年前の100万円は現在の100万円の価値はありません。
一方、不動産と株の運用は、家賃収入や配当のほかに、元本の値上がりが期待できます。ただし、短期においては値下がりすることもあり、元本割れというリスクが生じます。
そのため、短期運用の際はキャッシュや債権への運用が最適ですが、中・長期運用するなら、不動産と株への運用が効率的になります。投資ではそれぞれのリスクを避けるために、自分の目標に合わせ、これらの運用先を分散してポートフォリオ(資産管理)を組むことが薦められます。つまり、銀行貯金のみの運用ではなく、株・不動産にも運用する分散投資が、長期的に見たリスク回避としては望ましいわけです。

■直接投資と間接投資って ?
左記運用先を直接、個人で運用することを「直接投資」と呼び、投資ファンド(投資信託またはマネジド・ファンド)会社を利用して運用することを「間接投資」と呼びます。
一般的に直接投資は次のようなメリット、デメリットがあります。最大のメリットは、自分の好きな株を買うなど個人で運用をコントロールできることです。デメリットとしては、運用にある程度まとまった資金が必要なことや(例えば、投資用の不動産物件はシドニーでは40〜50万ドルかかります)。また、運用先が限られていることが挙げられます(例えば、40万ドルあっても物件を1件しか買えません)。マーケットの知識(不動産市場や株の売買)が必要なこともそうですし、割高なコスト(例:住宅投資にかかるスタンプ・デューティー、弁護士費用など)もデメリットとして挙げられるでしょう。
一方、投資ファンドを利用する間接投資には以下のようなメリットがあります。小額からでも運用に回せること(例:株・不動産株への投資も投資信託では1,000ドルから始められます)、投資の分散が可能(投資ファンドでは50〜70社への幅広い株式=シェア・トラストに運用されます)で、それによりリスクの軽減が可能となります。また、管理が簡単なこと(タックス・リターンの際の事務手続きはタックス・ステートメントのレポート1枚ですみます)も挙げられます。デメリットとしては、自分で株式などを自由に選べないことが挙げられます。
■市場の動き
オーストラリアにおいては特にシドニーを中心とした都市圏で、2000年開催のシドニー・オリンピックに向かい、またその後も2〜3年、不動産の価値は鰻登りに上昇しました。しかしここ最近は金利の上昇も相まって、シドニーの不動産市場は低迷しています。その一方で、世界的な需要を背景に、豊富な資源産出量を誇るWA州の州都パースの不動産は、近年上昇を続け投資家にとっては注目の的です。
オーストラリアでは従来、不動産投資は7〜10年後には倍になるという定説がありましたが、今後もそれが継続するのかどうか、経済と市場の動向をしっかり見極め、投資には適切な判断を下したいものです。
オーストラリアの株式市場についてはどうでしょうか。世界経済の動向や、テロや戦争、地震などの自然災害、市場調整などによって、市場は急激に落ち込む可能性はあるものの、豪州株式市場は、国内GDPとほぼ同等の時価総額を有し、通信や金融などのサービス産業をはじめ、さまざまな業種の資金調達の場として有効に機能している、魅力的で洗練されたマーケットです。また、資源輸出大国であるオーストラリアの市場は、昨今の世界的な資源ブームを背景に今後も史上最高値を更新し続けると思われます。
以上に紹介したように、さまざまな投資商品・投資方法を吟味し、自分の目的に合った投資スタイルを選んでいくわけですが、今回は投資に関してそれほど深い知識と多額の資金がなくても始められる間接投資、投資ファンドについて解説します。
この記事は情報提供のみを目的としています。
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