連銀金融経済月報から
- 銀行手数料の現状 [2008/7/31]
連銀金融経済月報から
鳥居税務会計事務所 代表
鳥居育雄
連銀金融経済月報は通常、毎月第3木曜日に豪州連邦準備銀行から発表されます。
豪州経済や金融政策に重点を置いた報告書で、豪州経済の現状を理解する最良の教材といえます。今回は、5月15日に刊行されたものから、要約版を掲載します。
銀行手数料の現状
はじめに
1997年以降、連銀はわが国の商業銀行による国内での手数料収入について調査を行っている。本稿はその最近(銀行の2007年度決算)の調査結果に関するものであり、調査対象となった銀行は19行、その資産総額は全体の90%以上に及んでいる。
銀行活動による手数料
07年度の国内手数料収入額は対前年度より8%増加し、総額は105億ドルとなり、家計部門からの伸びが企業部門からのものを上回っている(図1、表2参照=共に略。以下同じ)。伸び率は過去3年度と比較するとやや高くなったが、00年度から03年度までの平均13%よりも低いものであった。01年度以降の傾向と同じく、手数料収入の伸びは、銀行のバランスシート上での資産の増加に比べて小さく 、その結果、対資産総額では0.7%に低下した。
家計部門
家計部門からの収入は、9%増加して44億ドルとなった(表3)。家計部門からの手数料収入の約4割を占め、最も大きな預金口座に関する手数料収入は、口座数や取引回数の増加により5%増加したが、過去数年の平均の伸びを下回った。住宅ローン手数料収入は8%増加し、ローン承認件数の伸びをやや上回った。これは、年間手数料は高いものの、住宅ローンの金利は低く、無料でカードが利用できる住宅ローン総合商品の件数が増えたこともある。個人ローン手数料は14%増加したが、これは、個人ローンの大きな増加を反映している。
クレジット・カードの手数料収入は12%増加した。口座サービス関連費は、カード数の増加と年間費の引き上げにより、11%増加した(表4)。過去5年間にクレジット・カード手数料収入は、170%増加した。これは、年間会費などの引き上げもあるが、30%はカード数の増加、20%は現金引き出しによるものである。料金の安い廉価カードの増加により、幾分かは相殺されている。
結びに
ここ長年の傾向と同じように、07年度における国内手数料収入の伸びは、銀行のバランスシートの資産増加率を下回っている。企業、家計部門とも、料金収入の伸びは、単位料金の引き上げによるものよりも、銀行サービスの利用の増加によるものであろう。
禁無断引用(文責 シドニー総合サービス)
|
その他の注目記事: |





































































