政界こぼれ話
- 政界こぼれ話人物編 その92 [2008/6/28]
政界こぼれ話人物編 その92
ジョー・ラドウィグ ヒューマン・サービス大臣
ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本 直樹
労働党のジョー・ラドウィグ・ヒューマン・サービス大臣は、1959年7月21日にQLD州のロングリーチで誕生している(48歳)。父親は羊毛刈り込み職人で、そのため一家は父親の仕事場に合わせて各地を頻繁に移動し、ラドウィグも何度も転校することを余儀なくされている。なお、父親のビルは労働運動に身を投じ、現在は豪州労働者組合(AWU)のQLD州書記長を務め、また同州労働党の中でも屈指のパワー・ブローカーと目されている大物である。
ラドウィグは高校生時代からアルバイトを行い、卒業後は大学には進学せずに、労使関係分野の検査官となり、その後はAWUの専従員となっている。ただ、AWU時代にQLD大学で学び学士号を取得。また、政治家となってからはQLD工科大学より法学士の学位を取得し、法廷弁護士としても登録している。
ちなみに労働党へ入党したのは78年のことである。連邦政界入りは98年の上院半数改選選挙で、その後2001年11月には法務担当の政務次官として(広義の)フロント・ベンチ入りを果した。
また、04年10月に影の司法・通関大臣となったことを皮切りに、いくつかの影の所掌を担当し、昨年の連邦選挙の直前までは影の法務相兼野党上院幹事長の要職にあった。そして、選挙後の第1次労働党政権の組閣では、見事閣内のヒューマン・サービス大臣兼上院幹事長に抜擢され、現在に至っている。
思想、信条だが、ラドウィグは父親が牛耳る右派のAWU系派閥に所属する。ちなみに父親の存在があまりに大きいだけに、例えば党内予備選挙で初めて上院議員候補に選ばれた時や、さらに04年の影の閣僚の改造で、QLD州出身の実力者であるエマーソンを押し退けて(注:現在は小ビジネスなどを担当する閣外大臣)、影の閣僚に抜擢された時には、「父親の七光り」と陰口も叩かれた。ただ労働党はそれほど甘くはなく、たとえ二世、三世議員であっても、本人の実力なしに大臣となることは不可能である。取り分け「徹底した実力主義による組閣」をスローガンにしたラッド首相の下で、閣内大臣に就任したことは、ラドウィグの実力を示すものと言えよう。
人柄だが、スタンドプレーといった派手さを嫌うことから、国民の間での知名度は低いが、何と言っても努力家であり、同僚の間でも尊敬を勝ち得ている。趣味、特技は飛行機の操縦である。また、ラドウィグは予備役の陸軍将校でもある。家族は細君のリーニーと2人の娘である。
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