ふらっと豪の旅
- パース特集2 世にも不思議な奇岩たち [2008/9/08]
第2回
ピナクルズとウェーブ・ロック
豪州大陸の約3分の1を占めるWA州。その多くのは乾燥した荒野や砂漠だが、永い時の流れの中で浸食された不思議な奇岩が点在している。中でも、砂地に柱状の石灰岩がそびえるピナクルズと、大波の形をしたウェーブ・ロックは見逃せない。
(写真)風紋が美しい砂地に、無数の岩がそびえたつピナクルズ
(Photos: Western Australia Tourism Commission)

まるでSF映画の1シーン
パースから北へ約250キロ。ピナクルズは、インド洋沿いの海岸線を車で約3時間北上したところにある海沿いの町、サルバンテス近郊にある。
(写真)日の出前のピナクルズの風景は火星の表面に似ている

ナンバン国立公園内に位置していて、最大で高さ数メートルのたくさんの大きな岩の柱が、地面からにょきにょきと生えるように立っている。表面に美しい風紋を描く黄色い砂地に、無数の奇妙な岩が遠くまで続いている様子は、「地球外の惑星に着陸したらこんな感じだろうな」という異様な雰囲気である。
(写真)ピナクルズを散策

別名「砂漠の墓標」と呼ばれるこれらの岩の柱は、数百万年の時を経て生まれたという。一帯はもともと海で、貝殻が堆積して石灰岩となり、海岸線が後退したためそこに生えた木の根の周りにだけ石灰岩が残り、風などに浸食されて石柱の形になったと言われている。
(写真)柱状の石灰岩が遠くまで続く

特に、日の出や日の入り前後の朝夕の時間帯は、太陽が当たる赤い部分と影が美しいコントラストを見せる。
ピナクルズを訪れるには、今がベスト・シーズン。8〜11月は真夏ほど暑くなく、途中の道に咲く美しい花も楽しめる。パース発の4輪駆動車やバスのツアーに参加するのが一般的だが、セルフ・ドライブ派はレンタカーでアクセスすることもできる。
(写真)ピナクルズの夕暮れ

陸のビッグ・ウェーブに挑む
一方、ウェーブ・ロックは、WA州中南部ハイデンに位置していて、パースから南東へ340キロ、車で約4時間かかる。高さ15メートル、長さ100メートル。まるで勇敢なサーファーがアタックするハワイの大波が一時停止したような形をした、花崗岩でできた崖である。ピナクルズと同じく、WA州の雄大な自然が創造した芸術品と言える。
波のようにえぐれた地形は、長年の風雨による浸食されてできた。ウェーブ・ロックで採取された鉱石は、原始的な生物がようやく地球上に現れた27億年前のものであることが確認されている。我々の想像を超える、気が遠くなるような途方もない年月を経ているのだ。
また、ウェーブ・ロックの特徴である縦に入った無数の筋は、岩肌から染み出す水が鉱物を溶かして描いたものだとされる。この縞模様が太陽光の角度によって美しい彩りを演出してくれる。
(写真)朝焼けのウェーブ・ロック

舗装路が完備しているのでレンタカーでも簡単にアクセスできる。旅行者はパース発の日帰りツアーを利用するのが一般的だが、キッチン付きのコテージやモーテル、キャンプ場も近くにあるので宿泊も可能。周囲のアウトバックは多様な動植物に恵まれており、ブッシュウォーキングや農場ツアーなども楽しめる。
(写真)近寄ると圧倒的な迫力がある

新しくて古い土地
WA州は、地球上で知られている最古の岩石鉱物が発見された場所(ジャック・ヒル)があり、原始生物ストロマトライトの生息地(シャーク・ベイ)があることでも知られている。人間の開拓の歴史は最も新しい部類に入るフロンティアだが、地球の歴史や生命の誕生の謎を探る上で重要な非常に古い地質である。
(写真)美しいワイルド・フラワーも見逃せない

ピナクルズとウェーブ・ロック。いずれも、とても地球上とは思えない幻想的な景色を見れば、たかが数千年の人類の歴史さえ儚く感じられる。地球誕生以来のおそろしく長い時の流れを実感できるに違いない。
Link
▼WA州観光局公式ウェブサイト
(日本語ページあり)
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