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日豪プレスVIC版より
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    特別ダイジェスト
     - 14日間の熱い戦いを振り返る全豪オープン2008  [2008/2/12]

全豪オープン

14日間の熱い戦いを振り返る
全豪オープン2008

(写真)世界各国のプレーヤーがメルボルン・パークに集まった

 1905年にオーストラリアとニュージーランドの共同開催で始まって以来、今年で103回目を迎えた全豪オープン。全米、全仏、ウィンブルドンと並び、名誉ある世界4大大会の1つで、選手たちにとっては深い意味を持つ大会だ。先月14日から27日にわたって、会場のメルボルン・パークでは好ゲームが繰り広げられた。4日目の入場者数が、昨年の全米オープンで記録された、4大大会の1日の最多入場者数6万1,083人を上回る6万2,885人と発表されるなど、大いに沸いた14日間となった。男子、女子シングルス、日本勢の戦いぶりにスポットを当て、14日間の戦いを振り返る。

男子シングルス

 3年連続4度目の優勝を狙うランキング1位のロジャー・フェデラーがウイルス性の腹痛で、大会前哨戦の「クーヨン・クラシック」を棄権。波乱を予感させる幕開けとなった男子シングルスは、初日から大番狂わせの展開だった。1997年に同大会準優勝のカルロス・モヤが1回戦で敗退し、シングルスの自己最高ランキング8位のアンディ・マレーもジョー・ウィルフリード・ツォンガに敗れ、まさかの初戦敗退に終わった。今大会はこのツォンガ、昨年の全米オープンで準優勝し、力を付けてきたセルビア出身のノバク・ジョコビッチを中心とした若手が台頭。新時代の幕開けを予感させるトーナメントとなった。また、オーストラリア出身のレイトン・ヒューイットは、豪州勢として32年ぶりとなる優勝の期待を受けてスタートした。

ツォンガ快進撃
 今大会の台風の目となったのはノーシードからスタートした、ランキング38位のツォンガ。4大大会の最高成績は昨年ウィンブルドンの4回戦だった。4大大会出場5回目となる今回、ツォンガは勢いに乗る。4回戦は、同じくフランス出身、自己最高ランキング7位のリシャール・ガスケを下す。11日目の準決勝では全仏王者の第2シード、ラファエル・ナダルと対戦。この大会で1セットも落としていないナダルに6−2、6−3、6−2のストレートで圧勝した。

王者フェデラー、ライバルはウイルス !?
 体調が心配されたフェデラーだったが、大会が始まると初戦を快勝で飾り、王者の貫禄を見せつけた。3回戦ではヤンコ・ティプサレビッチにフルセットまで持ち込まれたが、長時間に及ぶ戦いに勝利。4回戦、準々決勝にもストレート勝ちし、準決勝まで駒を進める。

ヒューイットの長い夜
 レイトン・ヒューイットは初戦、2回戦に勝利し、上々の滑り出しを見せる。しかし、マルコス・バグダティスとの3回戦は4時間45分にわたる長い戦いとなる。フェデラーとティプサレビッチとの4時間半近い熱戦の後にゲームが始まったのが午後11時47分。結果は4−6、7−5、7−5、6−7、6−3で勝利したが、試合が終わったのは午前4時半過ぎ。4大大会のシングルスで史上最も遅い終了時刻というユニークな記録をつくった。2大会ぶりのベスト16を決めた彼だが、4回戦ではジョコビッチに敗れ、コートを去った。

若手のホープ、ジョコビッチがエンジン全開
 昨年の男子ツアーで年間5勝をマーク。世界ランキングも3位に急上昇したジョコビッチは、若手の成長株として注目を集める中、2日目のセンターコートの第1試合で初戦を迎えた。その初戦はベンジャミン・ベッカーをストレートで圧勝。その後も2回戦でイタリアのシモーヌ・ボレッリ、3回戦でアメリカのサム・クエリーをストレートで寄せ付けず、順調に駒を進める。12日目の準決勝で、過去通算1勝5敗のフェデラーと対戦。しかしこのゲームは7−5、6−3、7−6のストレートで前回王者を振り切った。
 決勝は世界ランキング1位と2位の姿がなく、成長著しいランキング3位のジョコビッチと、これまで4人のシード選手を倒してきた絶好調のツォンガとの初顔合わせとなった。第1セットはツォンガが取ったが、試合は4−6、6−4、6−3、7−6でジョコビッチが勝利。全仏、全英では準決勝でナダルに、全米では決勝でフェデラーに敗退したジョコビッチが、ついに4大大会初制覇を果たした。

全豪オープン
(写真)会場には多くのテニスファンと地元のオージーが詰めかけた

女子シングルス

 今大会の女子シングルスは誰が勝ってもおかしくない展開。昨年の大会を「個人的な理由」で欠場した、ランキング1位のジュスティーヌ・エナンをはじめ、昨年の覇者セリーナ・ウィリアムズ、姉で昨年のウィンブルドンを制したビーナス・ウィリアムズ、前回の全豪準優勝で雪辱に燃えるマリア・シャラポワなどに注目が集まる中で開幕した。
 第1日目は、昨年ランキング81位のノーシードから栄冠を手にしたセリーナ、中村藍子と対戦したエナン、シャラポワともに順調なスタートを切った。

前回覇者セリーナ、準々決勝で姿を消す
 2回戦、3回戦、4回戦とストレートで勝ち上がったセリーナは、9日目にランキング3位のエレナ・ヤンコビッチと対戦した。しかし、この日はサーブが思わしくなく、重要なタイミングでミスを重ね、第2セットの途中ではラケットを叩きつけるほどの苛立ちよう。結局、3−6、4−6のストレートで、ヤンコビッチの全豪初の準決勝進出を許した。姉のビーナスも同じくベスト8でランキング4位のアナ・イバノビッチに敗れた。

前回ファイナリスト、シャラポワの戦い
 昨年は肩のケガに悩み、思うようにプレーできなかったシャラポワだったが、今大会はそれを感じさせない活躍を見せた。2回戦の相手は昨年長男を出産して、2年ぶりの復帰となるリンゼイ・ダベンポート。元女王同士の対決は前半の好カードの1つだったが、シャラポワがストレートで完勝した。その後も順調に勝ちを重ねたシャラポワは9日目の準々決勝で、ランキング1位のエナンと相対する。ツアー32連勝中で、今大会すべてストレートで勝利しているエナン。女子シングルスの山場を迎えたこの試合は、6−4、6−0でシャラポワに軍配が上がった。この試合で女王エナンにベーグル(6−0で完勝すること)をつけた、シャラポワの勢いは止まらず、前回覇者のセリーナを下したヤンコビッチと対戦した準決勝も6−3、6−1でストレート勝ちを収めた。
 今年の決勝はシャラポワと快進撃を続けるセルビアのアナ・イバノビッチという20歳同士の対決となった。試合は強烈なサーブと的確なストロークで試合を有利に運んだシャラポワが7−5、6−3でイバノビッチを振り切った。悲願の全豪初優勝を飾ったシャラポワは、生涯グランドスラム達成にリーチをかけ、残る全仏オープンに照準を合わせる。

日本勢の戦い

 今大会には男女合わせて12人の日本勢が予選に出場したが、男子は初戦で敗退した。
 女子で本選に出場したのは、杉山愛、中村藍子、森上亜希子の3人。中村は初戦でエナンと対戦し、2−6、2−6と健闘及ばなかった。世界ランキング49位の森上は初戦で33位のミハエラ・クライチェクにストレート勝ちを収めたが、2回戦のマリア・キリレンコに敗退した。
 杉山の1回戦は対戦相手のベラ・ズボナレワが足の不調で棄権したため、勝ちを拾った。次のタチアナ・ペレビニス戦ではストレートで相手を退け、6年ぶりの3回戦へ進出。その3回戦では、ランキング12位のニコル・バイディソバにラリー戦で粘りを見せたが、3−6、4−6で敗れた。ダブルスでの生涯グランドスラムのかかった杉山はカタリナ・スレボトニクと組んだが、2回戦でウィリアムズ姉妹ペアに2−6、6−7で敗れ、今大会での達成はならなかった。
 男子、女子シングルスに臨んだ日本勢は5日目までに姿を消したが、女子ジュニア、車椅子部門では日本勢の活躍が光った。女子ジュニアの部では土居美咲がダブルスで昨年のウィンブルドン・ジュニアに続いて準優勝に輝いた。
 昨年、車椅子テニス初の年間グランドスラムを達成した世界ランキング1位の国枝慎吾は、26日の男子シングルス決勝ではミカエル・ジェレミアスと対戦。6−1、6−4で圧倒し、同大会2連覇を果たした。25日には斎田悟司と組んだダブルスで、オランダのペアに6−4、6−3で勝利し、こちらも優勝。同ダブルスでの3連覇、2年連続のシングル、ダブルス2冠という偉業を達成した。


<全豪オープン2008の優勝者>
男子シングルス 優勝 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)
男子ダブルス 優勝 ジョナサン・エルリック(イスラエル)&アンディ・ラム(イスラエル)
女子シングルス 優勝 マリア・シャラポワ(ロシア)
女子ダブルス 優勝 アロナ・ボンダレンコ(ウクライナ)&カテリナ・ボンダレンコ(ウクライナ)
混合ダブルス 優勝 ネナッド・ジモンイッチ(セルビア)&孫甜甜=スン・ティエンティエン(中国)

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