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ワーキングホリデー大歓迎
                     シドニー広告営業 急募
日豪プレス30周年記念特別インタビュー

参院選当選を果たした、
元ワーホリ&日豪プレス社員に聞く !

平山幸司(ひらやまこうじ)
Profile

■平山幸司(ひらやまこうじ)

 民主党参議院議員。昭和44年11月9日、青森県五所川原市生まれ。A型。家族構成:妻、子ども3人(長女、長男、次男)。青森県立五所川原農林高校では野球部で甲子園を目指す。昭和63年3月〜平成4年6月、建設省関東地方建設局勤務。平成4年7月〜平成5年3月までカナダに語学留学。同年3月、関東学院大学工学部(夜間課程)卒。同年8月、ワーキング・ホリデーで来豪。同月〜平成5年12月、日豪プレス勤務。平成6年1月〜平成15年5月、旅行会社「AWL Travel Service」勤務。平成15年5月〜現在、旅行会社「ピット・トラベル(AWL Pitt Australia Pty Ltd)」顧問。平成16年 8月、小沢一郎政治塾卒(3期生)、平成18年 3月、慶應義塾大学法学部(通信教育課程)卒。平成19年7月、第21回参院選に青森県選挙区から出馬、当選。

「オーストラリアは
自分が日本人であることを強く意識させてくれた」

(平山議員) まず最初に、創刊30周年を迎えられたとのこと。誠におめでとうございます。「日豪プレス」は長い間、インターネットがまだ普及するずっと前から、在豪の日本人、またはオーストラリアの皆さんに、さまざまな情報を伝えてきた歴史ある本当に良い新聞だと思っております。今後もどんどん繁栄し、日本そして日本文化をオーストラリアの皆さんにもしっかり伝えてくださいますよう、さらなるご発展をお祈りしたいと思います。

(日豪プレス)−−平山議員はオーストラリアでワーキング・ホリデーのご経験があります。このワーキング・ホリデー時代のことについて教えてください。どんな目的を持って来豪し、どんなワーホリ生活を送りましたか? 

「ワーキング・ホリデー」というと、オーストラリアの日本人社会ではある意味肩身の狭い思いをされている方が多いのではないでしょうか。ビジネスで来ている方、あるいは永住している方の中には、「どうせ彼らは一時的に来ているだけ」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。私自身もワーキング・ホリデー時代、その点に関してずっと良くないと感じていました。
  当時ワーキング・ホリデーで来た人の中にも、そちらでビジネスを立ち上げ成功している人もいました。ただ、そのパーセンテージというのは非常に少ない。永住権をとって商売をやりながらずっと残れる人というのは、100人に1人いるかいないかという程度だったのではないでしょうか。しかし、そういう状況の中でも、「やれば何とかなるんだ」というがむしゃらな思いを当時はすごく持っていました。
  ただ、ワーキング・ホリデーというビザは当時、同じ会社で働けるのが3カ月間だけというきまりがあり、普通に日本で働くこととの違いを感じました。どうやってこの国に残ってやろうか。毎日仕事をしながらそんなことをよく考えていましたね。
  旅行業に関してはもともと、いつか自分でビジネスをやりたいという夢も持っており、何かのきっかけで海外で起業できればなということを、ぼんやりではありますが思っていました。

−−日豪プレスに営業員として参加。思い出深いエピソードなどありますか?

 来豪してすぐ、「とりあえず働かないと」ということで職を探し、日豪プレスに広告営業員として拾っていただきました。この仕事を通して、オーストラリアの日本人社会でのネットワークが広がり、その時の縁で旅行業を始めた時もどんどん仕事の輪が広がっていきました。日豪プレス在職中のエピソードとしては、現在の妻と日豪プレス内で出会ったことです。社内恋愛ですね。その後に彼女と一緒に旅行会社に勤め、そして結婚いたしました。人生の伴侶を見つけられた。このことが自分にとって一番思い出深いエピソードと言えます。
  仕事面では、オーストラリアではスーパーをはじめ何から何までお休みとなるクリスマスの日に出勤し、新年1月号の配送準備をしたことですね。たとえクリスマスだろうと、その日に仕事をする人間がいなければ新聞が出ない。仕事とは1人ひとりの責任感によって成り立っているのだなということをとても強く感じたのを思い出します。
  また、営業をしていて一番最初に取れた広告が、日系ではなくインド料理店だったことも思い出深いですね。飛び込みで広告営業をする毎日でしたが、ローカルのレストランにOKをもらったことがとても嬉しかったですね。

−−その後、旅行業界に転身し、やがて独立することに。そこまでしてこだわったオーストラリアでの起業。どのような思い入れが?

 日豪プレスで今の妻と出会った後、地元の小さな旅行会社の日本人マーケット部門で一緒に働いていましたが、その時に子どもを授かりまして。つまり、できちゃった結婚ですね(笑)。ちょうどワーキング・ホリデー・ビザの期限も終わろうとしていました。ただ、自分が任されていた日本人マーケット部門のビジネスがとても好調で、会社からはビジネス・ビザのオファーをもらっており、日本に帰るかそれともオーストラリアでそのまま頑張るか、という選択に迫られたんです。その時に、海外で旅行業を営む。その夢の実現を信じ、2人でできるところまでやってみようと決めました。
  なぜオーストラリアなのか。実際に来て暮らしてみるまでは、その点に関しては本当のところ、深いこだわりは特にありませんでした。しかし、住んでみてとても気候が良く、日本との時差も少なく、素晴らしい所だなと思いながら日々感謝して生活していました。
  また、自分が日本人であることを強く意識させてくれたという点で、オーストラリアでの生活に感謝しなければならないでしょう。日本には「ナショナリズム」という言葉があまりよく思われない風土が多少あります。しかし、さまざまな価値観を持った人々が一緒に暮らすオーストラリアでは、日々の生活の中で「自分はやっぱり日本人なんだ」ということに強く気付かされる。海外に出たことでより日本人らしくなり、さらには、自分が青森県人であることが大きな誇りとして感じられるようになりましたね。

−−その後、国政に参加することを志されるわけですが、そのきっかけは? 実際にどのように行動を起こしたのですか?

 やはり、「自分は日本人である、しかも青森県人である」、そのことをオーストラリアで強く意識するようになったことでしょうか。当時シドニーでは車に乗ってハーバー・ブリッジを渡りながら、吉幾三の曲を聴いていました(笑)。その曲がまたとても良くて、ジーンときたり(笑)。やっぱり自分の生まれた場所はあそこなんだ、ということを強く思っていました。
  そんな折りに、青森に暮らす高校時代の同級生が、3人の子どもを残して亡くなったことも、青森のために何かしたいと思うようになった大きなきかっけとなりました。当時、ボンダイ・ジャンクションに住んでいましたが、「悔しかっただろうな」、そう思い、窓からハーバー・ブリッジを眺めながら、酒を飲みつつ、1人泣いたのを今でも覚えています。
  青森県を良くしたい。日本人として日本の未来に力を尽くしたい。そのような思いから政治家を目指すことを決意しました。シドニー・オリンピックがあった2000年、新しい世紀に向けて「ここは1つ」と思い立ったのです。
  ただ、政治の世界にいきなり飛び込んでも結果は目に見えています。私は慶應義塾大学法学部の通信教育課程をオーストラリアから受講しました。また、小沢一郎政治塾にも入り、年に2回、東京に赴いて研修合宿に参加し政治とはなんたるかを学びました。慶応大学の通信課程は入学しても卒業できるのは3%ほどと言われています。こちらで仕事をしながらですから私自身もかなり難しいとは思いましたが、「これを卒業できなければ、自分に政治に参加する資格などない」という強い気持ちで臨みました。卒業には4年間かかりましたが、目標があったからこそ頑張れた、そう思っています。
  無事に卒業できたのが2006年。公認も決まり、参院選への挑戦のための準備が整ったわけです。そして1年以上の選挙準備期間を経て今回の参院選に臨みました。

−−選挙を勝ち抜く上でオーストラリアでどのような経験が役立ちましたか? また、今後の国政にどのように生かしたいと思われますか?

 ピット・トラベルのオフィスがある建物にはフィットネス・ジムがありまして、オフィスのちょうど目の前がジムの入り口になっています。オージーたちは、仕事前の朝6時からジムで汗を流すという人が多いんです。私は仕事をするなら朝と決めていましたので、毎朝5時半にはガラス張りのオフィスの明かりを点けて1人で仕事を始めるのですが、ジムに通うために6時前から並んでいるオージーの人たちは、きっと「日本人はなんて勤勉なんだろう」と思ったに違いありません。私の方は、そんな視線を感じつつ、「日本人として俺はやるんだ」と奮起していました。自分にプレッシャーをかけるわけですね。日本での選挙戦もそうでした。オーストラリアにいる仲間がきっと応援している、期待している。励みにすると同時にそのことを自分のプレッシャーに変えて、頑張りました。
  仲間が皆、オーストラリアで頑張ってると思うと、たまに逆ホームシックにかかることもありました。1年半以上行っていないことはこれまで絶対になかったので、「シドニーの海はよかったなあ」とか「みんなどうしてるだろう」などと思いながら。
  オーストラリアに対しては自分を育ててくれた場所という感謝の気持ちが強いですね。福沢諭吉先生の言葉に「独立自尊」という言葉がありますが、この国ではまさにこのことを教えられました。オーストラリアで、孤独を感じることは結構多い。簡単に友達はできますが、心を許し合えるような昔からの友達はいないわけです。しかし、そんな海外で頑張ったことで、自分に自信を持つことができました。

 話は変わりますが、先日、青函連絡船が運航していた函館−青森間に、世界最大級の高速フェリー「ナッチャンRera」(なっちゃんれら)が就航しました。実はこの高速船はオーストラリアのタスマニアで製造された船で、出席した就航記念セレモニーには、在日オーストラリア大使が来られていました。オーストラリアとの深い関わりをとても感じました。この両国の絆をよりいっそう強固なものにしたいですね。
  また政府は現在、2010年までに日本に年間1,000万人の外国人観光客を誘致するという「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を行っています。私も国土交通委員会の委員として、この活動に積極的に取り組み、日本の素晴らしさを海外の皆さんに紹介していきたいと思っています。オーストラリアでは最近、ニセコのスキー人気がずいぶん有名ですが、実は青森県にも八甲田をはじめニセコに劣らないほどの雪質を誇るスキー・エリアがあります。そういった日本全国にある、海外にまだ知られていない観光名所を紹介していきたいですね。

−−最後に、現在オーストラリアに暮らす日本のワーキング・ホリデー・メーカー、留学生、在留邦人の方々にメッセージをお願いします。

 私は10年以上オーストラリアに滞在していましたが、その際にお世話になった皆さんに、本来ならばそちらに出向いてご挨拶等々ができればいいのですが、(国会議員になったことで)海外に自由自在に行けない身になってしまった。まずは、在豪の際は本当にお世話になりましたと、お礼を申し上げたいと思います。ただ、まだまだ、自分の気持ちの半分はオーストラリアにありますし、オーストラリアには自分を育ててもらった感謝の気持ちがある。これからも皆さんにご指導いただきながら、日本とオーストラリア、いろんな意味で交流しながら今後も活動していければと願っています。
  ワーキング・ホリデーの方や留学生の方に特にお伝えしたいのは、「やればできるんだぞ」ということです。明治維新の時のように、世の中を動かすのはいつも若い力です。そして、皆さんが海外で活動する時、皆さんは常に日本人として周りから見られているのです。日本人としての誇りを持って、オーストラリアで正々堂々と戦ってもらえればなと思います。

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