【総合】
学生ビザやワーキング・ホリデー(WH)・ビザでオーストラリアに滞在している日本人が、不法就労の疑いで連邦移住省入国管理局に身柄を拘束され、国外退去処分となるケースが増えている。不注意が、楽しいはずの長期滞在や留学生活を一転して悪夢に陥れかねない。在シドニー日本国総領事館は、ビザによって異なる就労制限を順守するよう注意を呼びかけている。
学生ビザ保持者は受講コースの期間中、週20時間までの就労が認められている。WHビザ保持者は、ビザ取得後の最初の入国日から数えて1年間の滞在期間に、1雇用主のもとで最長3カ月間まで働くことができる。
しかし、現実には最低賃金を下回る時給で非公式に働いたり、「週20時間以内」「3カ月以内」といった制限が守られていないケースも少なくない。違反が見つかった就労者に対しては、自国民の雇用機会を不当に損うとして、連邦政府は強制送還を含む厳しい処分を課している。立ち入り検査で身柄を拘束されて施設に収容され、滞在先に荷物を取りに帰ることさえできないまま追放されることもあるという。
こうした事態を避けるには、学生やWHビザ保持者は、就労規定について正確な情報を得ることはもちろん、仕事を始める際に不法就労に当たらないかどうか確認する必要がある。また、不法就労を容認してきた形の現地日系社会も再考を迫られている。