オーストラリアで安心して暮らすために、病気やケガの正しい知識や対処法、医療システムを知っておくのは重要。一般開業医からカイロプラクティック・鍼・マッサージ、歯科、眼科に至るまで「日本人が安心して掛かれる病院」14件を紹介。また、医療や健康に関するウェブサイトも掲載しているので、ぜひ参考にしていただきたい。
■GP(一般開業医)
体の調子が何となく悪い…。そんな時に訪ねるのがGP(General Practitioner)と呼ばれる一般開業医だ。ここでは内科、小児科、婦人科、外科、皮膚科など、すべての分野の診察を1人のドクターが行っている。まずここに、電話で予約を入れることがs最初の一歩となる。
治療はドクターの許容範囲で行われ、必要であれば処方箋を書いてもらい、それを薬局に持って行って処方薬を購入する。さらに特別な検査や専門医(Specialist)の診察が必要と判断された場合は、紹介された専門医へGPの紹介状を持って行くことになる。
専門医の予約は2〜3週間ほど先になることが多いが、混んでいる時は1カ月以上先になることもある。GPが医学的に緊急を要すると判断した場合は、もちろん優先して予約を取ってくれるが、やむを得ない理由がある場合を除いては、個人的な都合でむやみに日程を急かすのは控えよう。
なお、GPが集まって開業している診療機関であるメディカル・センター(Medical Centre)は、診療内容においては個人のGPと基本的に変わらないが、検査の設備などにおいて充実している場合が多い。
また、GPは具合が悪くなってしまってから訪れるだけの機関ではない。子宮ガン・皮膚ガン検診や血圧検査など、健康維持のために普段からさまざまなチェックをしてもらうこともできるし、禁煙に関する相談なども受け付けている。
つまりGPは、いわば医療の窓口的な存在。長く付き合って健康管理を任せられるような信頼できる所を探したい。ただ、日本ではこういったシステムが一般的でないため、ドクターとうまくコミュニケーションが取れないなど戸惑う人も多い。そこでGPとうまく付き合うためのポイントを以下にいくつか挙げてみた。
*ドクターを選ぶ
ドクターも人間。すなわち個性も千差万別。話しやすいかどうか、真剣に自分の健康に取り組んでくれているかなど、自分に合うドクターはきちんと選びたい。信頼できる1人を探すために、何度かGPを変えてみることも必要だ。
* 診察前の準備
後で「これも聞いておけばよかった…」ということにならないためにも、診察前に聞きたいことをメモにまとめておく。1人のドクターが各分野を診察しているので、複数の用件を質問することも可能だ。例えば、胃の具合を診てもらって、ついでに子宮ガンの検査をして…というのもOK。ただし診察は予約制なので、前置きなしにダラダラと相談するのは避ける。予約の際に複数件の相談があることを伝え、さらに診察が始まる前にドクターへもその旨を伝えよう。
* 診察時は
診察内容をきちんと理解し、後に間違いのない処方をするためにも、ドクターの説明はメモに書き留めるようにしよう。難しい医療用語なども後で調べることができるので便利だ。また診察の際には、特別な検査や処置を薦められることもある。迷ったらその場で答えなくてもよい。
* 薬の処方箋について
診察時に、処方される薬の内容についてできるだけ詳しく聞いておくこと。薬の説明をしてくれない薬局もあるし、薬局に日本人がいるとも限らない。次に挙げる点は要確認。
◆薬の名前
◆薬の効用
◆服用する期間
◆服用を中止した場合はどうなるか
◆副作用や、ほかの薬と併用した場合の悪影響
◆避妊ピルやアルコール、タバコなどとの併用による悪影響
◆妊娠中や授乳中でも大丈夫か
◆薬を服用した後の運転や機械の操縦、スキューバ・ダイビングなどに影響はないか
◆代用薬はあるか
Townhall
Clinic - Student & Working Holiday Japanese Medical Service
タウンホール・クリニック - スチューデント・アンド・ワーキングホリデー日本語医療サービス
住所:Level 1, 50 York St., Sydney NSW
Tel: 1800-355-855 / (02)9299-4661
Fax: (02)9299-4663
電話予約受付時間:8AM〜10PM(年中無休)
利用可能カード:BANKCARD、MASTER、VISA
日本語:予約、診察、通訳診察
「今すぐ診てもらいたい」、「肌のトラブルに詳しいドクターがいい」、「女性のドクターがいい」…といった要望があっても、ホームドクターを持つことの少ない短期滞在者には、自分の要望通りのドクターを探すのは簡単なことではない。そんな時に心強い味方になってくれるのがこの日本語医療サービスだ。場所はシティの中心地、タウン・ホール。バス停、駅、QVBから徒歩5分。ノースやボンダイ地区など、どのエリアからでもとても便利なロケーションで、土・日・祝日でも診察してくれる。電話1本で診療内容や要望に合ったドクターを探してくれる上、月〜金の10AM〜6PM(これ以外の時間の診察は要予約)であれば直接の来院でも診察OK。経験豊かで親切な日本人通訳が対応してくれる。皮膚のトラブル、スポーツによるケガ、性に関する悩みや婦人科系の気になる症状も安心。
東京海上やAIUはもちろん、どの海外旅行傷害保険に加入していてもキャッシュレスで診察が受けられる。専門医に診てもらう必要が出てきた場合も、紹介してくれた専門医を訪ねた場合はキャッシュレスでOKだ。また、レントゲンや薬剤、諸検査も保険の対象となるので安心だ。
提携ドクターのプロフィル
GPの得意な分野は、婦人科、皮膚科、運動生理学、性病科、泌尿器科など多岐にわたる。女医はもちろん、カイロプラクターやフィジオセラピストなど、さまざまな要望に応えられる。
「電話での無料アドバイスも行っています。気になることがあったらまずお電話を」 |
Observatory
Tower Medical Clinic
オブザベートリー・タワー・メディカル・クリニック
住所:Suite 5, 168 Kent St., Sydney NSW
Tel: (02)9252-7566
Fax: (02)9252-7511
Email: steph@executivehealthgroup.com.au
営業時間:月〜金9AM〜5PM
利用可能カード:VISA、MASTER、AMEX、JCB
日本語:予約、診療
ウィンヤード駅から徒歩5分のオブザベートリー・タワーで、診療や健康診断を日本語・英語両方で行っている一般開業医。フレンドリーな環境の中、親切で優しい先生が、患者が不安に思っていることを聞きながら診察・治療し、症状や健康状態について丁寧に説明してくれる。日本人の医師と看護師、通訳がおり、専門医の診察を受ける際も通訳が付くので、言葉の心配は不要だ。スタッフも経験豊富で、異国で医療機関を訪ねる心細さもよく理解している。予約しておけば長時間待たされずにすむ。もちろん緊急の場合は、すぐに診察してもらえる。日本のほぼすべて(東京海上火災を除く)の海外旅行傷害保険に対応しているので、加入者は医師による診療や専門医の紹介、レントゲン、薬の処方などがキャッシュレスで受けられる。
同クリニックによると、豪州に滞在する日本人に多い症状は、咳や風邪、喉の痛み、呼吸器の感染症、胃の不調など。健康維持のためには、常にバランスのよい食事を摂り、水をたくさん飲み、毎晩6〜8時間の睡眠を取ること、さらに週に少なくとも3〜5回のエクササイズが大切という。インフルエンザの予防ワクチンなどを受けるのも健康管理の1つ。気になることがあれば、まず医師に相談してみよう。
堀内先生のプロフィル
1983年シドニー大学MBBS修了。一般開業医として幅広い分野での診療を行っており、特に女性・男性の健康に関する分野、予防接種などを含む旅行前に必要な検診、健康診断、ワクチン接種などの分野で豊富な経験を有する。専門医とのネットワークも緊密で、紹介もスムーズに進めてくれる。 |
Private
Emergency Clinic
ペック・メディカル・センター
住所:St Vincent's Clinic
Level 4, Victoria St., Darlinghurst NSW
Tel: (02)8382-6415、1800-83-6415(フリーダイヤル)
Fax: (02)8382-6475
営業時間:月〜金9AM〜2PM、5PM〜8PM(要予約)、土・日・祝日10AM〜2PM(予約制)
利用可能カード:BANKCARD、JCB、MASTER、VISA、EFTPOS
ペックでは、平日の夕方や、土・日・祝日にも診察を提供している(要予約)。この予約は8AM〜10PMの間日本語で受け付けており、海外旅行傷害保険加入者にはキャッシュレス・サービスを行っているのでとても便利。また、診察時も日本人看護師がいるので、難しい専門用語も日本語で説明してもらえる。
紫外線の強度、空気の乾燥など、日本とは大きな相違があるオーストラリアの環境で、体は知らず知らずのうちにダメージを受けているかもしれない。風邪や皮膚のトラブル、ケガなど、さまざまな症状に対応してくれるので、「おかしいな」と思ったらすぐに連絡したい。人間ドック(健康診断)で自己管理も。
プライス先生のプロフィル
メディカル・ディレクターであるプライス先生は、世界中で経験を積んだ救急医療のスペシャリスト。プライス先生をはじめ、ほかの医師も皆、セント・ビンセント病院に拠点を置くベテランぞろい |
Northbridge
Plaza Family Clinic
ノースブリッジ・プラザ・ファミリー・クリニック
住所:Shop 17, 83-113 Sailors Bay Rd., Northbridge NSW
Tel: (02)9958-7460 / Fax: (02)9958-7403
営業時間:月〜金8AM〜6PM、土8AM〜1PM
利用可能カード:BANKCARD、JCB、MASTER、VISA
日本語:予約、診療
ノースブリッジ・プラザ・ファミリー・クリニックでは、データベースに日本語ソフトを使っているので、正確な既往歴の記録、日本から持参の薬があればその薬品名を検索でき、その薬の正確な認識が可能だ。常駐の日本人医師と直接日本語で受診できるため、症状の正確な把握ができ、特に病気や薬についての説明は念入りに行われている。
「オーストラリアにいるからと言ってかかりやすい病気はありませんが、規則正しい生活、食事、睡眠、そして休養が大切です」とは、日本人医師の鳥居先生。海外旅行傷害保険のキャッシュレス・サービスもある。
鳥居泰宏先生のプロフィル
メルボルン大学医学部卒業。当クリニックで一般開業医を始めて19年。穏やかな語り口が印象的な優しい先生。「朝、お電話いただければ当日の予約が取れます。細かく診療するには時間が必要ですので、予約してからおいでください」 |
The
Rocks Medical Practice
ドクター・セリーナ・ラパポート
住所:37 George St., The Rocks, Sydney NSW
Tel:(02)9247-4653 / Fax:(02)9247-4663
営業時間:月・水・木・金9AM〜1PM、2PM〜5PM、火9:30AM〜1:30PM、土9AM〜12PM(完全予約制)
利用可能カード:AMEX、MASTER、VISA/日本語:予約、診療
セリーナ・ラパポート先生は、1990年からロックスで一般診療を行う女医さん。気さくで話しやすい人柄と完璧な日本語で、シドニーに暮らす日本人にとって頼もしい存在だ。同医院では海外旅行保険に加入している人はキャッシュレス・サービスが可能なので、予約の際に伝えるようにしたい。また、診察は通常15分程度だが、初診の人や婦人科検診などは長くなることもある。曜日によってはマリフレリ先生が担当することもあるが、やはり日本語が堪能なので安心。また、受付スタッフは日本人なので、予約も日本語で対応可能だ。
セリーナ先生のプロフィル
2001年からAGPAL認定医。シドニー大学卒業後、大学病院で小児科、内科、外科、産婦人科、成人病科の経験を積み、現クリニックを開業。日本人の母を持ち、広島生まれの広島育ち。2児の母。「適度な運動、低脂肪の食生活、年に一度の健康診断を心がけましょう。予防接種も忘れずに」 |