メルボルン街めぐり
- 優雅な時間が流れるビーチのある町、ブライトン [2008/2/12]

優雅な時間が流れるビーチのある町、ブライトン
若者が集まるおしゃれなセント・キルダ、家族連れで賑わう庶民的なウイリアムズ・タウンなど、メルボルン周辺のビーチは場所によってさまざま。今回の街めぐりは、その中でも小粋で落ち着いた雰囲気のブライトン・ビーチとその周辺を紹介。ほかのビーチとはひと味違う趣を感じてみるのもおもしろい。

メルボルンの中心部から南へ約10キロ、電車で20分ほどの場所に位置するブライトンは、ベイサイド市の一角を占める。ブライトンといえば、色とりどりのベイジング・ボックスが軒を連ねるブライトン・ビーチでお馴染みだが、その周辺は住宅街、公園やゴルフ場、ショッピング・エリアが広がる緑豊かな郊外である。この町はイギリスのブライトンという海辺の町にちなんで名付けられたが、今ではシーサイド・リゾートとして有名な本家に勝るとも劣らない、ビーチの町として知られている。
メルボルンが巨大な都市として拡大し始めてから、ブライトンは居住地として発展してきた。それと同時にメルボルンの中心部や郊外に住む人々にとって、このエリアはデー・トリップの格好の場所として親しまれてきた。
この地域に初めて根を下ろしたのは、1841年におよそ5,000エーカーの土地を購入したイギリスからの入植者、ヘンリー・デンディだと言われている。デンディはこの地を耕し、野菜や果物をビクトリア・マーケットに供給した。

ゴールド・ラッシュに沸く1850年代を経て、1861年には、フリンダース・ストリートとブライトン・ビーチを結ぶ鉄道が敷設。魅力あふれる自然やビーチを求めてやって来る行楽客で賑わうようになり、日帰り旅行のスポットとなった。また、メルボルンの富裕層がブライトンの海岸線に沿って住宅を建て始めたのもこの時期からである。今日、ブライトンはメルボルンの最も魅力的な郊外として知られ、住宅価格の高い場所の1つになった。
ブライトンは一般的にミドル、ノース、サウス、イーストの4つの区域に分けられる。ミドル・ブライトン・ステーションを降りてすぐに突き当たるのが、ブライトンの目抜き通りのチャーチ・ストリート。この通りには、おしゃれなレストラン、カフェのほか、ファッション、雑貨、ビューティー・サロンなどが建ち並ぶ。ストリート自体はそれほど大きくないが、高級住宅地のそばの通りとあって、センスの良い店舗が多い。食材、雑貨店には洗練されたアイテムがそろうが、意外にリーズナブルなものも多く、プレゼントやささやかな贅沢をするのにはちょうど良い。
そのチャーチ・ストリートを駅から海とは逆方面に向かうと、徒歩で10分ほどの距離にビリラ(Billilla)という旧邸宅がある。19世紀の面影を残すこの建物は、地元のオージーのお薦めスポットの1つ。時間があれば、散歩がてらに立ち寄ってみては。

セント・キルダ・ストリートとエスプラネード・ストリートの境界線付近に位置するミドル・ブライトン・ピアは、絵になる場所だ。ヨット・ハーバーがそばにあるこの桟橋の周辺は、遊歩道がきれいに整備されており、散策をするのにはもってこい。
エスプラネード・ストリートを南へ、ビーチのそばの“ゴールデン・マイル”と呼ばれるブライトンで最も高級なエリアを眺めながら進むと、カラフルなベイジング・ボックスが見えてくる。約80のカラフルな木造のベイジング・ボックスは1860年代には既にビーチに存在していたようで、現在は文化遺産として保護されている。ベイジング・ボックスは海の家のようなもので、電気や水の供給は行われていないが、着替えはもちろん、所有者の休憩の場所として利用されている。ドアが開いていたら、中でオーナーが読書などしてくつろいでいる光景が見られるかもしれない。
カラフルな小屋の前では、海水浴や日光浴、ビーチ・クリケットなど、老いも若きも思い思いの方法でビーチを楽しんでいる。メルボルンの市街地が遠く海の向こうに見えるビーチに来ると、ちょっとした気分転換に最適な場所として長く愛されてきたことが分かるような気がしてくる。

メルボルンの北西115キロ。車で約1時間30分。

1. 抜群のパノラマ・ビューを心ゆくまで
ブライトン・ビーチ・ガーデンズ Brighton Beach Gardens
ブライトン・ビーチ駅からブライトン・ビーチに向かって、徒歩で約3分ほど。エスプラネード・ストリート沿いにある公園。海に面した小高い丘の上からは、ブライトン・ビーチのカラフルなビーチ・ボックスと海の先に広がるシティが一望できる。丘の上には絶好のロケーションにベンチがあるので、特に夕暮れ時などはムード満点。ブライトン・ビーチで泳ぐ時はもちろん、ドライブの途中などでも1度足を運んで見る価値アリの眺望だ。
■The Esplanade Brighton Beach

2. 英国庭園の中に建つ歴史的建造物
ビリラ Billilla
3階建ての塔にはためくオーストラリア国旗が映える、白い英国風の旧邸宅。1878年に建てられた後、1888年、1907年に改装が行われ、今ではエドワード朝時代とビクトリア朝時代の様式を残した建物として知られている。建物は地元の学校が管理しているが、庭は市が管理しているので、いつでも訪れることができる。庭はローズ・ガーデンのある英国風。ベンチも配されているので、草木を眺めながら、ゆったりとくつろげる。
■26 Hallifax St., Brighton ■Tel: (03)9599-4444

3. 見ていて楽しいセレクト雑貨が〇
デザイン Dzign
メルボルン出身のアーティストの絵画や、フォーナ・セッティというイタリアのデザイナーが手がけたディッシュなど、店内には所狭しとさまざまなアートや雑貨が並ぶ。アクセサリーも豊富で、中でもデンマーク製のトロール・ビーズは、好みのビーズを組み合わせて自分だけの1点ものができると人気。スタッフのメレリーさんによると「1日30箱近くの梱包を解く」というほど商品の入れ替わりが多いので、毎回違った発見ができる。
■68 Church St., Brighton ■Tel: (03)9699-5525
■月〜金9:30AM〜6PM、土9:30AM〜5PM、日11AM〜4PM

4. こだわりの食材とコスメに釘付け
ダリウィル・ファーム Darriwill Farm
ジーロンに近いムーラブール・バレーの農場で生産した食品やオリジナルの雑貨、輸入食材、コスメなどをそろえている。輸入食品はベルギーやスイスのチョコ、コーヒーなど、ちょっとした贅沢を楽しむのにもってこいのチョイス。農場で手がけたワインからフランスのブティック・ワインまで、70種類以上のワインも見逃せない。これらを好みで詰め合わせできるギフト・ハンパーズもあるので、プレゼントの買出しにもオススメしたい。
■40C Church St., Brighton ■Tel: (03)9592-5227
■月〜木9:30AM〜5:30PM、金9AM〜5:30PM、土9AM〜5PM、日10:30AM〜4:30PM

5. 気軽に日本食を楽しみたい時に
御室 Omuro
1994年にオープン。日本人オーナーが営む店には、手巻き寿司(1本2.5ドル)などのテイク・アウェイ・メニューや日本の食品がそろう。手巻き寿司の中でも自家製のタルタル・ソースを使用したスモーク・サーモン巻きは近所に住むオージーたちにも人気。5ドルのチキン・カレーはボリューム満点、かつリーズナブルと特に地元の高校生に評判だ。カニクリーム・コロッケ、メンチカツといった惣菜など、日本の味が恋しい時には立ち寄ってみたい。
■9 Church St., Brighton ■Tel: (03)9591-0633
■月〜金10AM〜7PM、土9AM〜5PM

6. 地元オージー御用達のレストラン
パントリー Pantry
チャーチ・ストリートとセント・アンドリューズ・ストリートの交差点に15年前にオープンして以来、常連客はじめ、多くの客で賑わう。カフェ系のメニューの中で注目したいのが、新鮮なエビ、ニンニクのコンフィ、唐辛子などをトッピングしたチリ・プラウン・ピザ(24ドル、テイク・アウェイ16ドル)。2007年、ニューヨークでワールド・ベスト・ピザに輝いた逸品だ。デリカテッセンも併設されているので、食材もそろえることができる。
■1 Church St., Brighton ■Tel: (03)9591-0393
■月〜水7:30AM〜5PM、木〜金7:30AM〜10PM、土8AM〜10PM、日8:30〜5:30PM

7. 地元紙お墨付きの景色と料理を堪能
ミドル・ブライトン・バス Middle Brighton Baths
地元紙「エイジ」が発行する「THE GOOD FOOD GUIDE」にも紹介されているレストラン。新鮮な旬のシーフードを生かしたインターナショナル・モダン・オーストラリア料理が楽しめる。店からは隣接する桟橋とビーチが一望でき、その眺望はマネジャーが「メルボルンで五指に入る眺望」と自負するのもうなずけるほど。春から夏にかけてはウエディング・パーティーの利用も多く、人気のほどがうかがえる。
■251 The Esplanade Brighton ■Tel: (03)9539-7000
■ランチ月〜日12PM〜2:30PM、ディナー水〜土6PM〜9PM

8. ビギナーも一緒にみんなでゴルフ!
エルスタンウィック・ゴルフ・コース Elsternwick Golf Course
ブライトンからほど近いエルスタンウィックのパブリック・ゴルフ・コース。ニピアン・ハイウエーに面していて、車でのアクセスはもちろん、鉄道、トラム、バスも利用できる。全9ホールでコースの長さは134メートルから320メートルまでと短めだが、グリーンはきちんと整備されており、バンカーやウォーター・ハザードもある。料金は14 ドルとお手ごろなので、ビギナーのほか、ちょっとした練習の場として利用しては。
■Glenhuntly Rd. Elsternwick 3185 ■Tel:(03)9531-3200
■6:30AM〜7:30PM
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